【東京】 2014年2月3日(月)-- 幅広い職位で生じている賃金格差は、アジア太平洋地域における労働人口の不均衡と人材獲得の難しさを反映している。しかし、タワーズワトソン(NYSE, NASDAQ: TW)が発表した最新の調査結果によると、地域によっては今後成長する市場において低価格で熟練労働者を雇うことができるという。

タワーズワトソンが発行する『2013/2014年版グローバル50報酬レポート(2013/2014 Global 50 Remuneration Planning Report)』では、アジア太平洋地域の13の主要各国においては、特に中間管理職とCEOの間の報酬額の格差が広がっていることが指摘された。同地域のなかで上級役員の人材不足は深刻であり、また、他の市場との人材獲得競争に勝つため一般従業員からトップマネジメント層にいたるまで賃金の競争が激化している。

最も低い職位において、アジア太平洋地域内の先進諸国の給与額は特に高く、オーストラリアの基本給は中国、フィリピン、インドネシアの8~11倍であり、ベトナムの15倍にあたる。また、これらの給与格差に比べると小さいものの、オーストラリアは日本、シンガポール、香港より明らかに高い基本給を中間管理職に支払っている。

シンガポールの経営幹部層の給与レベルは突出:

シンガポールの給与レベルは際立っている。同国の上級管理職の給与レベルは、日本を上回り香港をはるかに凌駕する。全体的にシンガポールの報酬は上級役員で14%、トップマネジメント層で34%の割合で香港を上回る。

「多国籍企業のアジア太平洋地域における拠点として、シンガポールの民間銀行の台頭と発展、または再建は優秀な人材を呼び寄せ、これが同国の経営幹部層の高い報酬額に反映されています。」と、タワーズワトソン・データサービス部門アジア太平洋地域リーダーのSambhav Rakyan は述べている。

「タワーズワトソンは税引き前の報酬額を調査しますので、香港の低い税率が給与格差を縮小するのを幾分助けている点には注意が必要でしょう。」(Sambhav Rakyan)シンガポールと香港の労働力はほぼ同程度であり、またタワーズワトソンは両国の今年の平均昇給率はいずれも4.5%に達すると予想する。しかし、香港の個人所得にかかる最高限界税率は15%で、シンガポールは20%である。

中国の給与レベルは大半の職種にわたり香港を下回るが、上級管理職では逆転している。タワーズワトソンの報告書によると、トップマネジメント層は、中国の報酬(21万5,000米ドル)は香港の報酬(19万3,000米ドル)より11%高い。

上級管理職の給与は、このレベルの人材が不足しているため過去数年間にわたり上昇している。つまり、中国のトップクラスの給与は世界の他の国々に匹敵する金額である。

インドの可能性:

特に注目に値するのは中国とインドの対照性である。アジア太平洋地域で極めて大きな労働人口を抱えるこれらの二大国の間には明確な違いがある。調査結果によると、インドの上級役員とトップマネジメント層の人件費は中国より低い。上級職レベルでは、中国のエグゼクティブ報酬はインド(9万4,000米ドル)の2倍以上である。

多国籍企業にとって、2013年に生じたインドルピーの暴落もインドにおける人件費を削減するのに貢献した。これは、中国の人民元の価値が高まったのとは対照的である。同年、インドルピーの価値はおよそ12%下がり、人民元の価値は3%上がった。

「世界的な金融危機以降、多くのインド人が帰国しています。これにより、インドはより多くのCEOに適した人材を獲得することが可能です。」と、タワーズワトソン、タレント&リワード アジア太平洋地域リーダーであるClare Muhiudeenは説く。「インドは中国を上回る高インフレ率を示しているものの、その差は縮まると見られます。また、インドの平均昇給率は中国の昇給率である8.5%を超えることが予想されます。これらのことから、インドの人件費が中国より安価になることが予測されます。」(Clare Muhiudeen)

これだけではない 1。中国の労働人口は、2013年には7億9,800万人、2014年には7億9,500万人と2年連続で減少する見通しだ。その失業率は6.1%になると見られる(2013年は6.4%)。インドの失業率は2013年の8.8%が2014年に8.4%へ改善する見込みであるとはいえ、中国を大きく上回ったままである。一方、インドの労働人口は、2013年の4億8,700万人から4億9,200万人へと達する見込みだ。


1 Source for all economic data and forecasts: Economist Intelligence Unit – September 2013
経済概況や予測に関するデータはすべてエコノミスト・インテリジェンス・ユニット(2013年9月)に基づく。

本調査について:

2013/2014年版グローバル50報酬レポート: 本レポートは、世界中の異なる市場や法的環境下で事業を展開するグローバル企業に対し、グローバルな報酬と福利厚生制度設計の参照となる国別要約をまとめたレポートであり、法廷給付や慣例を紹介しています。職位別の給与と福利厚生を支える報酬体系は、タワーズワトソンのグローバル・グレーディング・システム(GGS)に基づき設計されます。最新の『2013/2014年版グローバル50報酬レポート』はオンラインで購入いただけます。

マクロ経済データの出所: エコノミスト・インテリジェンス・ユニット(EIU)。数値は2013年9月時点。


タワーズワトソンについて:

タワーズワトソン (NYSE, NASDAQ: TW)は、人事・財務およびリスクマネジメントの領域において企業の業績向上を支援する、世界有数のプロフェッショナルファームです。全世界に約14,000人の社員を擁し、報酬制度、退職給付制度、福利厚生制度、タレントマネジメント、リスク及び資本管理、資産運用の分野におけるソリューションを提供しています。 ウェブサイトのアドレスは以下の通りです:www.towerswatson.com.